鹿児島で働く新61期のノキ弁が,仕事や法律について考えたことを吐出します。                         有用なアウトプットを生産すべく試行錯誤の日々の記録です。

2009年2月12日木曜日

ノキ弁とは(今更ながら・・・)

このブログは「ノキ弁日誌」というタイトルで始めましたが,
ノキ弁という言葉はあまりポピュラーではないようで,
ググってみるとこんなブログでも結構上位に上がってびっくりしました(汗

そこで,今更ですが,ノキ弁について簡単に説明します。
この言葉は「軒先を借りる弁護士」=「軒弁」に由来するとされています。
弁護士の勤務(雇用)形態を表す言葉のひとつです。
似たような言葉で,ボス弁(=経営者弁護士),イソ弁(居候弁護士=イソ弁,
なんてところは聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
ちょっとした規模の事務所(主に企業法務系)だと,
ボス弁=パートナー,イソ弁=アソシエイト(アソ)なんて英語呼称も多いですね。
また,最近では,自宅開業弁護士=タク弁なんてものまで出てきているようですし,
ちょっと違ったカテゴリーとしては,
登録して即独立する(=ボス弁になる)ケースを,
「即独(ソクドク)」と呼んだりします。

自分で事務所を経営するボス弁と,
給料をもらって事務所(=ボス弁)の仕事を処理するイソ弁の関係は,
一般的にも分かりやすいと思います。
ノキ弁は事務所に机はありますが,ボス弁から給料を貰わず,
自分の収入で生計を立てます。
イソ弁も徐々に事務所以外の事件(=個人事件)を増やしていくことになるのですが,
ノキ弁は全て個人事件というわけです。

とは言え,最初から仕事が来るわけでもないので,
大抵ははじめのうちはボス弁から仕事を回してもらうことになります。
その他,事務員さんにどこまで手伝って貰えるか,
備品や消耗品をどうするか,それに伴う経費負担などは,
各人それぞれがボス弁との協議で決めることになります。
僕の場合は,結構事務所のお世話になっている方だと思います。

ノキ弁という勤務形態は現在メジャーではありませんが,
司法試験合格者の増加に伴って,
今後増えていくことは確実だと考えられています。
では,就職難を乗り越えるために急遽考えられたものかというと,実はそうでもなく,
地域や時代によっては当たり前だったりもするようです。
(ソクドクについても当然とされる地域もあるようです)
特に地方では,まだまだ弁護士不足なので,
売り上げが全部自分に帰属するノキ弁の方が,
給料が決まっているイソ弁よりも稼げるという話も聞きます。
現在の鹿児島市内でこの理屈が当てはまるのか否かは,
今後僕が実証していくことになるわけですが(笑

ノキ弁もイソ弁も弁護士であることには変わりなく,
その実態もそれぞれですので,
依頼者の側からそれほど気にすることはないと思います。
ただ,そいういう形態もあるんだと頭に入れておかれれば,
無用の誤解は避けられるかもしれませんね。

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