鹿児島で働く新61期のノキ弁が,仕事や法律について考えたことを吐出します。                         有用なアウトプットを生産すべく試行錯誤の日々の記録です。

2009年6月24日水曜日

世代的共感

ご無沙汰です。
相変わらず放置気味で恐縮です(汗
現在営業用HPを準備中で,それとの関係で,
このブログの位置づけも再考する必要があるのですが,
今日はちょっと感じたことを記します。

先刻まで日弁連の研修を受けて来ました。
東京の研修を鹿児島でもライブ中継で受けられるんです。
皆さんお仕事がお忙しかったり,事務所に対する遠慮もあったりで,
あまり受講率が高くないのがもったいないなぁと思います。
僕も最近は仕事に追われてる感はあるものの,
身分は気楽なノキ弁なので興味を持ったらなるべく受講するようにしています。
実際,こういう機会でもないとなかなか勉強できないですし。

午後は下請法の研修で,夕方からは貧困問題がテーマでした。
個人的に,格差・貧困問題には,
修習中から興味を持って色々本を読んだりしてました。
ひとくちに格差・貧困問題と言ってもその範囲は,
婚活から秋葉原事件まで幅広いわけですが,
そこには同時代的リアリティを感じていました。
それは,「他人事じゃない」という感覚。
今までそれほど世代について意識したことはなかったし,
素朴な世代論を展開しているニート論壇の影響を受けているようで,
気恥ずかしい気持ちもしますが,
根底には同時代性の意識があるように思います。

話を本日の研修に戻すと,
下請法の研修はベテランが過半数といった感じでしたが,
貧困問題になると1人を除いて全員同期でした(残りの1人も同い年)。
貧困問題と銘打った時点で,お金にならないと思われるのは当然で,
事務所経営を考えなければならない中堅以上の弁護士が敬遠するのは分かるし,
夕方から夜の時間だと家庭や付き合いを優先する可能性も高いのだとは思います。
それにしても,ここまで偏るのは,やはり世代というか時代というか,
そういう意識の差もやっぱり大きいのではないか,と感じました。

貧困問題に日弁連が目を向けたのは,実は極々最近で,
それまで生活保護の申請に弁護士が関与することなんて,
多分,想定されてなかった。
少なくとも50期以上の先輩方にとって,
それは弁護士の業務領域とは認識されていなかったのではなかろうか。
でも,僕らは湯浅誠や山田昌弘や雨宮処凜の言説が流通した後に弁護士になった。
貧困問題に同世代が関心を持つのは,
大上段のイデオロギーや青臭い理想主義ゆえではなく,
単純にそういう時代に生きているという感覚からだと思う。

おそらく,会場に居た同期達はそんなこと考えてないんだろうけど,
自分としては,ちょっと,嬉しい発見でした。

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