NITA研修修了しました。
同時通訳機は使わずに済みました。
専門分野は内容の予想がつきやすいということに加えて,
プレゼンのプロであるアメリカの法廷弁護士が、
日本人向けにする講義ということもあり,
8割くらいは理解できたと思います。
さすがに疲労がたまってきた2日目の後半あたりからは,
集中力を維持できず,理解度も落ちましたが(爆
加えて今回は,メモをマインドマップで取ってみました。
リスニングに集中力が必要なのと,
書くときに英語のスペルが思い出せなくて,
途中で止めようかとも思いましたが,
何とか最後まで通しました。
正直,あんまり取れなかったと思っていたのですが,
鹿児島県弁護士会への報告書を作成してみると,
配布資料とあわせて十分な情報が取れていました。
記憶が新しいこともあるのでしょうが,
マインドマップの威力を感じた体験でした。
以下は,自分の備忘メモ。
(1) 結論
法廷弁護技術はまさに「技術」であって,
裁判員裁判を担う弁護士が必ず習得すべきものである。
(2) 具体的技術
弁護の目的は,裁判員を説得することである。
そのために,
①ケースセオリーを設定し,
②冒頭陳述で弁護側のストーリーを提示し,
③証拠調べで事実によってストーリーのディティールを固め,
④最終弁論では弁護側のストーリーを選ぶ理由を述べることが必要である。
以下,それぞれについて補足する。
ア ケースセオリー
ケースセオリーはテーマとも呼ばれる。
短いセンテンス(90秒以内,10語以内)で,
常識にかなった,説得力あるケースセオリーを設定することが,
弁護のスタートであると同時に,ゴールでもある。
そのためには,ブレインストーミングが有効である。
弁護側にとって良い事実と悪い事実をともに全て挙げた上で,
それらのTOP5を抽出する。
その際の基準は,弁護人と裁判員とが共有する普遍的な感情
(emotion)である。
イ 最終弁論
最終弁論の目的は裁判員を説得することにある。
メンタルにもフィジカルにも裁判員の注意を引き付けなければならない。
冒頭陳述が事実をストーリーとして語る場であるのに対して,
最終弁論は議論の場である。弁護側のケースセオリーが
合理的で共感できるものであることを,コンパクトに伝えるべきである。
そのためには,
(ア)アイコンタクトをする
(イ)ペーパーを持たない
(ウ)修辞的技術(比喩,例示など)を使用する
ことが肝要である。特に(ウ)については,「わさび」のように,
少量かつ効果的な使用が求められる。
また,裁判員が容易に同意する事項からはじめ,
その後に,争点に言及するのが良い。
ウ 主尋問
主尋問の目的は,証人自身ににストーリーを語らせることにある。
そのためには,オープンな質問が必須である。
組み立てとしては,証人に信用性を与え,
場面を設定してから,尋問を始める。
何も知らない裁判員に,証人を売り込むため,
語彙,声のトーンや抑揚,ジェスチャーなど,
裁判員の心を掴む工夫が重要である。
エ 反対尋問
反対尋問は,主尋問とは異なり,尋問者のためにある。
その目的は自分の結論に向けて,事実を積み上げていくことにある。
ここでは,尋問者がコントロール権を握り,
クローズドな質問で誘導しなければならない。
その際,1つの質問で1つの事実しか聞いてはならない。
質問は端的に,修辞を用いず,明確にする。
一般から細部に,有利な点から不利な点に,尋問を進めていく。
自己矛盾供述の弾劾は3C(Commit: 肩入れさせる, Credit: 信用付与,
Confront: 対面させる),重要事項の欠落を指摘するには3C+I(Commit,
Importance: 重要性の指摘,Credit, Confront)
オ 冒頭陳述
冒頭陳述ではストーリーを語れ。
それは,弁護側のケースセオリー=テーマの
サマリーを裁判員に示すことである。
ドラマチックで注目度抜群のつかみから,幅広い事実で詳細を広げ,
最後に裁判員に無罪の必要性を訴えて,弁護側への投票を祈る。
鹿児島で働く新61期のノキ弁が,仕事や法律について考えたことを吐出します。 有用なアウトプットを生産すべく試行錯誤の日々の記録です。
2010年1月11日月曜日
2010年1月6日水曜日
NITA研修
明日から土曜日まで,大阪弁護士会で行われる,
法廷弁護技術の研修に傍聴参加してきます。
本場アメリカからNITA(National Institute for Trial Advocacy)の
講師が来る機会なんて鹿児島じゃまずあり得ないですからね。
同時通訳機が貸与されるので,これも初体験で楽しみです。
鹿児島県弁護士会からは1人分だけ旅費が出るのですが,
結局希望者は僕だけでした。
ま,イソ弁は刑事弁護の研修で2日もさぼるのは気が引けるだろうし,
中堅どころ以上はお忙しいでしょうしね。
こういうときにホイホイ行けちゃう自由度がノキ弁の数少ない利点ですね。
まぁ,結局起案間に合わなかった一件は持って行く羽目になりそうですが。
夜は大学や修習の同期との予定を入れたし,
ついでに実家にも寄って,梅田で買い物してくるつもり。
阪急メンズ館ってどんなんでしょうな。
こちらもまた楽しみです。
でわでわ。
2010年1月4日月曜日
謹賀新年
あけましておめでとうございます。
(もう4日ですが・・・。)
今回の年末年始は31日と2日が通常国選待機だったので,
ひとり鹿児島で過ごしています。
ちなみに結局呼び出しはありませんでした。
大晦日は本庁の1番だったので,覚悟していたのですけどね。
思い返せば,去年の今頃もひとり鹿児島で過ごしてました。
年明けから始まる仕事のプレッシャーが大きく,
あまり余裕はありませんでしたが,
帰郷した旧友と大晦日元旦と飲み歩いてたような記憶があります。
学生時代は自然と年度で考えていたのか,
あまり新年って感じはなかったのですが,
1月から仕事を始めたのと,税務上の区切りということで,
またこの1月から2周目スタートという気分です。
1年前と今を比べて何が違うか。
1 民刑合せて53件受任。うち25件終結。
2 81冊の本を読了。
3 20以上の研修に参加(独習含む)。
4 コペンとBoseのCDプレイヤー購入。
挙げてみるとこんなところかと。
1はやっぱり絶対量が足りないと痛感します。
その分じっくりやれて良いのだけれど,
今年は効率を上げて数をこなしたいですね。
まぁ,奄美に行けば嫌でもそうなるのでしょうが。
2もやっぱり少ない。
せめて100冊は読みたいところです。
仕事が詰まってくると余裕がなくなるのよね。
しかし,これは朝4時に起きれば解決する問題なのです!!
あと,2,300冊のマンガを読んでいるので,
これを自分の中でどう位置付けるかですな。
3は1が少ないことの反映です。
今後は機会が減ると思うので,
いかにオンラインを活用するかということが課題。
4はまぁ,収入に見合った生活ということで。
次の目標はお掃除ロボット「ルンバ」です。
しばらくかかりそうですが・・・。
こうして挙げてみると,1年前考えていた資格取得ができていないのが痛いですね。
TOEICは受験したものの準備不足から低スコア。
簿記2級は出願したのに受験せず。
結局,仕事しながら(法律以外の)勉強時間を確保できなかった訳ですね。
これも今年の課題。
まとめると,今年の課題は。
1 仕事の効率化=量の増大
2 読書の習慣化→朝4時起
3 法律以外の勉強の習慣化→取得資格の明確化
といったところです。
もちろん,これに加えて,新事務所開設&運営というハードな課題もあります。
いずれにせよ,時間を如何に有効に活用するか,
そのための仕組みづくりが引き続き直面する問題です。
では,今年もよろしくお願い致します。
2009年12月26日土曜日
異業種交流
今夜は「かごんま楽習会」の忘年会でした。
これは今年の春ごろから,鹿児島で有志が集まって
断続的に開催している読書会です。
鹿児島でも知的刺激とモチベーションを維持する場を創ろうと,
mixiでの発起人の呼びかけから始まりまり,
今でもmixiのコミュを通して連絡を取り合っていますが,
リアルにも開かれた緩やかな繋がりです。
固定メンバーは,6,7人というところ。
集合修習の間,勝間和代さんの『7つの法則』の撮影会に出たり,
フォトリーディングの講座を受講したりして,
いわゆるカツマーの活動の活発化を肌で感じていたので,
鹿児島に戻ったら自分でそいういう活動をしたいと思っていました。
そんなタイミングでのお誘いだったので,1も2もなく参加。
仕事の関係で欠席も多いですが,参加するたびにとても刺激を受けます。
普通の異業種交流会だと,立食パーティで名刺交換して終わり,
ということも多いものです。
業種はもちろん興味関心も年齢もバラバラの初対面なのですから,
それも仕方がないと思います。
特に,私のようなマメではないタイプだと,
継続的な関係を構築するのは困難な場合が多いのです。
かんごんま楽習会は,小児科医,PT,社会福祉士,英語教師,主婦など,
色々な業種の方が参加されていますが,
みんなカツマー的な志向を持っており,
情報をGIVEしあう姿勢が自然と生まれています。
また,偶然?メンバーの年齢が近いこともあり,
気軽に話せる雰囲気もいい。
そんな中で,お薦めの本やアプリの紹介,
セミナーの体験談から子育ての話題まで,
普段の生活では聞けない色々な話に触れることができます。
それぞれの仕事の中での工夫や努力する姿勢を感じることで,
自然自分のモチベーションも上がります。
社会人になってから,学生時代のような友人関係を築くことは
なかなかできないものですが,
この会が長く続いていけば,それも可能になるような気がします。
組織もなければ代表者もいない,
自生的な活動の継続がどこまで何を生み出すのか,
そして自分がそこに何をプラスできるのか。
先輩の弁護士達も,ロータリークラブやライオンズクラブ,
ゴルフやテニスなどのスポーツ,
そして何より色々な飲み会を通じて,
異業種との交流をはかってきたのだと思います。
それを私は,こういう形でやっているというだけのことなのかもしれません。
でも,純粋にGIVE×5の精神で異業種と交流できるのは,
こういう場だからこそ,とも思います。
いずれにせよ,仕事に直結はしないけれど,
今後も大切にしていきたい繋がりです。
2009年12月23日水曜日
マインドマップ講座
マインドマップ講座を受講してきました。
講師は矢嶋美由希先生。
去年の11月末,和光の寮を引き払って,
渋谷でフォトリーディングの講座(http://www.photo-reading.jp/)を受講したときに
アシスタントで来てくださっていた方です。
そのとき,「鹿児島でも講座やりますよ」と聞いてはいたのですが,
ホントに再会できるとは。
しかもこのタイミングで。
島に行っちゃったらハードル上がりますからねぇ。
ホント人生って良くできています。
そんなご縁で,帰り際にはコーチングまでお願いすることになりました。
開業まで充実した時間になりそうです。
さて,弁護士でマインドマップを活用しているという人は少数派でしょう。
私自身まだ試行錯誤ですが,これはかなり使えるスキルだと思います。
アイディアをまとめたり,方針決定をしたりするツールとしてはもちろん,
一覧性の高い手控えとしても極めて有効です。
たとえば,尋問事項を一枚のマインドマップにまとめておけば,
裁判員裁判でもスムーズな尋問ができるかと。
先日民事の尋問で試してみましたが,
箇条書きの尋問事項書と違って全体が俯瞰できるので,
その場でフレキシブルな対応が可能です。
今後は,相談の聞き取りにも応用していこうと考えています。
債務整理や離婚など定型化したものはともかく,
一件一件内容の異なる一般民事では威力を発揮するのでは,
と思っています。
また,最後にビジュアルに説明でき,
お土産として持ってかえってもらうのもありかな。
他には,裁判員裁判でのプレゼンに導入できないかと密かに目論んでます。
今のところ,①パワポ,②ホワイトボード主流で,
③大型用紙,④イーゼルなども試行中ですが,
①(とおそらく④も)は情報が消えてしまうこと,②は傍聴席から見えないことが難点,
また,③は大きな紙をめくる苦労があります。
そこで,大きなマインドマップを最初から最後までホワイトボードに掲示しながら,
その他の手法を併用すればなかなか面白いのではないかと。
まぁ,僕が裁判員裁判をやるとしてもずっと先なので,
その前に誰かやっちゃうかもしれないですけど。
ここで,今日から21日間毎日一枚マインドマップを書くことを誓います。
講座が終わったあと,さっそく読書ノートをマインドマップで書きました。
21日続けば,人生は変わる。
とりあえず,自分への御褒美にホワイトメーター買うので,
少なくともコペンは変わる(笑
あなたも変わってみますか?
2009年12月20日日曜日
戦略的転戦
え~,もう1年くらい書いてない気がしてましたが,半年くらいだったんですね。
いやはや,自分の継続力のなさにはあきれてしまいます。
1年目をノキ弁として過ごして来たわけですが,
来春からはシマ弁に転身する予定でおります。
ま,要は離島で開業ってことですが。
開業資金は日弁連から出してもらって,という腹づもりでおります。
まだ正式には決まってないけど,
昨日今日と現地で事務所候補物件を下見したりと,
動き出しつつあります。
ノキ弁からいきなり経営者弁護士=ボス弁(1人事務所だけどこう呼んで良いのか?)というのは,
正直不安もありますが,むしろ現状を脱却するチャンスだと思ってます。
メリットデメリットを分析すると以下の通り。
<現状の問題点> <シマ弁になった結果>
①仕事について指導がない → ボス=自分だから当然指導者はいない。
純粋OJT=独学 しかし,鹿児島を代表して(?)離島に赴任する形なので,
今より支援を仰ぎやすい。
②事務職員を使えない → 自分で好きなだけ雇える。ただし,給与を払う責任。
③収入が不安定 → 本土より事件はある。最低でも年間所得730万円は保障される。
と,まぁ,仕事とお金という面についていえば,今より悪くなることはないわけですね。
あとは,島の気質と馴染めるかという問題ですが,
これもそこそこ大丈夫ではないかと。
何度か通ってますが,そこまで不便でもなさそうだし。
結局ネット環境さえあれば何とかなるんですよね。
今でもリアルでの買い物はほぼ福岡か大阪か東京だしね。
住んでみないと分からないところもありますが,
なんせ自然環境は最高だし。
久しぶりなので,とり急ぎご報告のみ(爆
2009年6月24日水曜日
世代的共感
ご無沙汰です。
相変わらず放置気味で恐縮です(汗
現在営業用HPを準備中で,それとの関係で,
このブログの位置づけも再考する必要があるのですが,
今日はちょっと感じたことを記します。
先刻まで日弁連の研修を受けて来ました。
東京の研修を鹿児島でもライブ中継で受けられるんです。
皆さんお仕事がお忙しかったり,事務所に対する遠慮もあったりで,
あまり受講率が高くないのがもったいないなぁと思います。
僕も最近は仕事に追われてる感はあるものの,
身分は気楽なノキ弁なので興味を持ったらなるべく受講するようにしています。
実際,こういう機会でもないとなかなか勉強できないですし。
午後は下請法の研修で,夕方からは貧困問題がテーマでした。
個人的に,格差・貧困問題には,
修習中から興味を持って色々本を読んだりしてました。
ひとくちに格差・貧困問題と言ってもその範囲は,
婚活から秋葉原事件まで幅広いわけですが,
そこには同時代的リアリティを感じていました。
それは,「他人事じゃない」という感覚。
今までそれほど世代について意識したことはなかったし,
素朴な世代論を展開しているニート論壇の影響を受けているようで,
気恥ずかしい気持ちもしますが,
根底には同時代性の意識があるように思います。
話を本日の研修に戻すと,
下請法の研修はベテランが過半数といった感じでしたが,
貧困問題になると1人を除いて全員同期でした(残りの1人も同い年)。
貧困問題と銘打った時点で,お金にならないと思われるのは当然で,
事務所経営を考えなければならない中堅以上の弁護士が敬遠するのは分かるし,
夕方から夜の時間だと家庭や付き合いを優先する可能性も高いのだとは思います。
それにしても,ここまで偏るのは,やはり世代というか時代というか,
そういう意識の差もやっぱり大きいのではないか,と感じました。
貧困問題に日弁連が目を向けたのは,実は極々最近で,
それまで生活保護の申請に弁護士が関与することなんて,
多分,想定されてなかった。
少なくとも50期以上の先輩方にとって,
それは弁護士の業務領域とは認識されていなかったのではなかろうか。
でも,僕らは湯浅誠や山田昌弘や雨宮処凜の言説が流通した後に弁護士になった。
貧困問題に同世代が関心を持つのは,
大上段のイデオロギーや青臭い理想主義ゆえではなく,
単純にそういう時代に生きているという感覚からだと思う。
おそらく,会場に居た同期達はそんなこと考えてないんだろうけど,
自分としては,ちょっと,嬉しい発見でした。
登録:
投稿 (Atom)